マンガでわかる!認知症の人が見ている世界

| 投稿者: うらの

言語聴覚療法の対象者は0歳から超高齢者まで、全ての年齢層となります。乳幼児期の対応もとても大切ですが、高齢者の対応ももはや欠くことは出来ません。そう遠くない将来、高齢者の14~15%が認知症を占めるようになるとも言われています。かつて認知症は「リハビリテーションの対象外」とされてきた時代がありました。しかし、今やSTが認知症の評価やリハビリテーションを行うのは「当たり前」「必須」の時代です。皆さんのご近所やお身内に認知症の方がいらっしゃるのと同じように、地域や病院、施設にも認知症の方は当たり前にいらっしゃるからです。認知症ってどんな症状なんだろう、認知症の症状はどうして起こるのだろう、認知症の人にはどのように接したらいいのだろう・・・。そんな疑問を丁寧に分かりやすく説明しているのがこの本です。

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この本のいいところは、何といってもとっつきやすいところです。マンガが多く挿入されていますから、中学生・高校生の皆さんでも気軽に手に取って読むことが出来そうですね。「失語・高次脳機能障害学Ⅱ」でこれから認知症を学修する2年生も、先にこんな本を読んで軽く予習してみるのもいいかもしれません。

失語・高次脳機能障害学演習Ⅱ

| 投稿者: かわかみ

後期に担当している科目の一つ、2年生の失語・高次脳機能障害学演習Ⅱについて少しだけご紹介します。

2年前期の演習Ⅰでは主に失語症に関する検査、2年後期演習Ⅱでは主に高次脳機能障害に関する検査について学びます。
高次脳機能障害については、以前のブログ(第46回 日本高次脳機能障害学会 学術総会に参加①)をご参照ください。

本日の演習Ⅱ(高次脳機能障害に関する検査演習)では、2組に分かれて高次脳機能障害の一部である、記憶障害と注意障害の検査について学びました。
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授業前に教室にいた実習直前の3年生からは「今、もう一回この授業受けたい。。。」と切実な声が聞かれました。
臨床実習を控えた3年生は、今必死に勉強しています。

2年生はまだまだ余裕そう〜

2年生では、専門科目をたくさん学びます。
これらの知識を総結集することで、より充実した臨床実習に臨むことができます。

後期の授業も、残りわずか。
試験に向けて日々勉強をコツコツ積み重ねていきましょう!

この時期は、4限の授業が終わるともう真っ暗。
美しい夕焼けとともに、富士山がくっきり見えました。

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絶賛準備中!!

| 投稿者: うらの

3年生は年明けから実習に出るのですが、先週より「準備プログラム」が始まりました。
実習に際しての一般的な注意事項を聞いたり、実習に特に必要となる技術等を行ったり、はたまた自己学習をしたり。そんな中、今日は1期生(現在4年生)が実習のときどんな風だったのかについて、教員から話がありました。

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皆、真剣に耳を傾けて聞いています。他人事ではなくてわが身の問題として心にしみたことでしょう。後半は1期生が実習の時に書いた日誌や記録、準備学習の資料等の閲覧も行いました。

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先輩のいいところはぜひ取り入れながら、実習準備を進めてほしいものです。がんばれ!!

保育園実習に向けたシミュレーション演習を行いました

| 投稿者: かわかみ

ST専攻の2年生は、2月〜3月にかけて、4日間の保育園実習を行います。
私はそれに向けた準備科目である、コミュニケーション演習Ⅱという授業を担当しています。

この日は、学生が3人組になり、実習生役、子ども役(2歳:理解は年齢相応も発話無し)、撮影者の3役を役割交代しながら、それぞれの関わりについてグループ内でディスカションしました。

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子どもに絵本の読み聞かせをする場面

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子どもとおもちゃで遊ぶ場面

実習生役は、5分間、子どもの発達年齢や、コミュニケーション特性を踏まえて、自分が考えた関わりをし続けました。
学生達は皆、試行錯誤しながら、発語の少ない2歳の子ども役に対して、様々な工夫を考え、関わりを持っていました。

言語聴覚士は、対象となる方の能力や特性に合わせた関わりから、その方のコミュニケーション能力を育む職業です。
保育園実習は、その第一歩!

言語聴覚士を目指す学生として一歩ずつ成長していくことを期待しています。

人生いろいろ

| 投稿者: うらの

STになりたい、という強い信念はとても大事です。ただ、誰もが皆、その決断をすぐに出来るとは限りません。様々な選択肢や迷いがあるのは当然ですし、そもそもSTという仕事を知るに至るまでのプロセスが長い場合もあります。世に数多ある職業の中から、STの存在を知っただけである意味「ミラクル」とも言えましょう。今日は私がSTになった過程を少し書いてみることにします。誰にも聞かれてないけど勝手に。
私はバブル期(お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃんに聞いてみてください)に大学生活を送りました。社会全体が浮き足立ち、浮かれまくっていた時代です。日頃、教員として学生に勉強するよう促している私ですが、当時、お恥ずかしながらろくに勉強しない大学生でした。それでも比較的早い時期に民間企業の内定を複数いただき、さあこのまま就職するのか・・・。少し迷いました。そこで、何となくもともと知っていたST(当時は言語療法士などと呼ばれていました)の仕事をしてみようかなと考えました。当時は資格制度がなく、養成教育・学校も整っていませんでしたので、様々な経歴を持つ人がSTの仕事をしていたのですが、私の場合は言語障害児教育の大学院に進学し、修士課程を経てとある民間病院に就職しました。何故STを知ったのか、何故それをしてみようと思ったのか、その思考の過程は省略します。いずれにせよきっかけとタイミングは本当にちょっとしたことであり、そこに派手さも華々しさも何もありません。30年以上STをやってきて、そして周りの同業者の仲間を見ていて思います。別に立派な理由がなくても、飛び込んでみてそれが一生の仕事になるということは決して珍しいことではないのだなあ、と。私には立派な理由がない・・・と思っている人、別にそれだから駄目だということはありませんよ。何が人生を変えるかは全く分かりません。思い切って飛び込んでみるというのも時には大事ですよ。

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ところで、皆さんは島倉千代子さんという歌手をご存じですか。中学生や高校生の皆さんは名前すら聞いたこともないかもしれませんね。その場合はお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんなどに聞いてみてくださいね!!「人生いろいろ」は島倉千代子さんの大ヒット曲です。

第48回日本高次脳機能学会・参加記

| 投稿者: うらの

先日の外山先生のブログでも紹介されていましたが、11/8(金)~9(土)の2日間、第48回日本高次脳機能学会が開催されました。私は学会前日に役員会もありましたので、11/7(木)の昼頃には八王子入りしておりました。学会1日目には「木枯らし1号」が吹いたようですが、それを抜きにしても八王子は都心や横浜よりは若干寒かったですね。学会場では多くの先輩方・知人・友人・昔の実習生(今はST)・これから実習でお世話になる施設の先生方など、多数の先生方にお会いし、旧交を温めました。学会2日目には「VRと視線追跡による認知機能セルフチェッカー」の体験をしているところを外山先生に目撃されていたようですが、実はそれだけでなく、「足裏マッサージ機」も堪能していたのですよ・・・。
さて、今回の学会のテーマは「認知症理解のための高次機能障害学」でした。近年、「レカネマブ」というアルツハイマー病に対する新しい疾患修飾薬が認可され、臨床実用されていることは高校生・大学生の皆さんも報道などでちらっと見たことはあるかもしれませんね。この新薬が世に出たことにより、認知症の診療は大きな転換期を迎えたといってよいかと思います。従来の認知症診療の対象は「既に認知症になった人」でしたが、新薬の登場により、認知症の前段階の「軽度認知障害」に当たる人たちが対象になってきました。おそらく先々は「プレクリニカル期」といって、アミロイドPETという画像や脳脊髄液という検査の結果から、アルツハイマー病の病理があることが示されるものの、全く無症候の状態の人たちもターゲットになってくる日がくるでしょう。そうした時、適切な認知機能評価が出来る言語聴覚士の役割は今まで以上に重要になることは想像に難くありません。現在の高校生・大学生の皆さんが将来、言語聴覚士免許を取得し、仕事を始め、ある程度油が乗ったところには、そんな時代が来ているかも??しれませんね。高次脳機能障害学の知識は、認知症という症候・病態を理解するためにも、そして適切なリハビリテーションのためにも非常に有用であるということを改めて痛感させられた学会となりました。
私には、2日目の「リハビリテーション(2)」というセッションの座長というミッションもありました。どの演題も丁寧な臨床をし、患者さんの症状を適切に捉えている様子がよくうかがえました。

第49回日本高次脳機能学会は名古屋です。皆で名古屋へGo!!日本人の妙技?ともいえる「ティッシュ配り」が今回の学会場でもありました。

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第27回 言語聴覚士国家試験まであと94日

| 投稿者: かわかみ

過ごしやすい季節になってきました。平年より暖かいようですが秋を感じますね🍂
季節が進んでくると胸がドキドキする「アレ」が近づいてきているのを実感します。

そう。「国試」まであと94日です。

先日、受験する4年生向けに、国家試験受験申請書類のガイダンスを行いました。

国家試験を受験する際には、誤りのない、厳密な申請書類を用意する必要があります。

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申請書類の書き方について、大学事務の方が詳細に説明をしてくださいました。

例えば、

国試の申請書類は、住所の番地を正しく書くこと(1ー4ー23等のように略して書かない)とか、

名前を正しい漢字表記で書くこと(例えば、「𠮷」と「吉」の違いに気を付けるとか…)、

その他いろいろ、

本当に細かいところまで気を遣わなければなりません。

国試の勉強と合わせて、書類の準備も進めていきます。
教員一同、応援していますよ!

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第48回日本高次脳機能学会学術総会に参加しました

| 投稿者: とやま

11月8日(金) 〜 9日(土)の2日間、第48回日本高次脳機能学会学術総会が東京たま未来メッセで開催されました。
第48回日本高次脳機能学会学術総会
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私は、8日(金)の授業担当後に蒲田→八王子へ移動 🚃💨
2日間フル参加とはなりませんでしたが、学会の詳細は7日(木)の役員会から参加されている浦野先生が紹介してくださると思います o(^-^)o
9日(土)のランチョンセミナー整理券配布会場で浦野先生を発見 ➰ ランチョンセミナー後「VRと視線追跡による認知機能セルフチェッカー」の体験もされていましたね✨ ← 外山のミタ👀

話は変わりますが、昨日は素敵な再会がありました ➰ 私がST教員として初めて勤務した養成校の2期生が声をかけてくれましたー🙌
現在は鹿児島県内の大学病院に勤務 ➰ ST臨床5年目でしょうか。日本高次脳機能学会学術総会 and/or 日本言語聴覚学会での発表を目標に勉強を続けているそうです。
卒業生が自己研鑽に励む姿は、養成校教員としてとても励みになります✨

本日の私のミッションは「シンポジウム5 認知症疾患における諸症状を高次機能障害の立場から考える/各種症状の背景となる高次脳機能:難聴と聴覚認知障害」の共同演者でした。フロアからは LiD(Listening difficulties)/APD(Auditory Processing Disorder)の質問が多かったように思います。LiDへの関心が高まっているなぁ〜 と感じた午前でした。

嬉しいお客様!!

| 投稿者: うらの

11/3、4のかまた祭は大盛況に終わりました。
私も3日の午前中、手伝い(という名の見守り)に入りました。開会式終了後、少しずつお客様が入ってきて忙しくなり始めたその時、私がいたブースに近寄ってくるご夫婦がいらっしゃいました。「ようこそお越しくださいました」と接客モードに入ったその時!!ハッと気づきました。私が数年前、病院で担当していた患者さんとその奥様だということに!!私がこちらに勤めているということを知って、わざわざ見にいらしてくださったのですね。本当に嬉しい再会です。この方とは毎年、年賀状のやりとりを続けているのですが、リアルでお会いするのは本当に久しぶりのことでした。
ひとしきり再会を喜んだ後、再び出店の持ち場に戻ると、隣にいた学生がたずねてきました。「退院した後も患者さんと交流があったりするのですか?」と。まだ臨床をしたことのない学生からしてみたらなかなかピンとこないですよね。本当に有難いことですが、何年経っても年賀状や暑中見舞いを下さったり、ついでの折に私の臨床先を訪ねてくださったりする方が時々いらっしゃるのです。「微力ながら患者さんのお役に立ちたい」と思いながら臨床を長年してきましたが、実際には多くの患者さんやそのご家族の皆様に多くのことを教わり、支えていただきながら仕事をしてきたのだなあと、このたび改めて実感しました。
ちなみにこの患者さん、私が当時用意した訓練ノートを今も大事に持っていてくださるようです。本当に嬉しい限りです。

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かまた祭が終了しました

| 投稿者: かわかみ

11月3日(日)、4日(月)はかまた祭でした。
ST専攻では、「ST縁日〜言語聴覚士について知ろう〜」というテーマで、学生が検査者となり、来場者にSTが行う検査を体験するイベントを行いました。

2日(土)は準備日で、2年生の実行委員が中心となりイベントブースを設営しました。

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本番は、1日目、2日目ともに、一昨年、昨年の来場者を超える非常に多くの方においでいただきました!!

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学生達も充実感でいっぱいです。

来場していただいた皆様、学生達の検査にお付き合いいただきありがとうございました。

また来年も、来場者に楽しんでいただける企画を行う予定です。

来年のかまた祭も、ST専攻ブースへお立ち寄りください😄

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