自分に向き合う

| 投稿者: はらだ

本学の言語聴覚学専攻のカリキュラムには、12単位の臨床実習があり、「言語聴覚臨床実習Ⅰ」、「言語聴覚臨床実習Ⅱ」、「言語聴覚臨床実習Ⅲ」に分かれています。

言語聴覚臨床実習Ⅰは3年次の後期に、言語聴覚臨床実習Ⅱと言語聴覚臨床実習Ⅲは4年次の前期に配置されています。

臨床実習の開始は3年次ですが、その準備は、1年次の科目から始めています。

 

準備としての代表的なものは1年次「言語聴覚基礎実習」という科目ですが、「実習」と付いていないいろいろな科目でも、臨床実習で必要となる「態度(情意領域)」の修得を学修目標としています。

 

それぞれの科目では、授業計画(シラバスといいます)を公開していますが、ここではそれを大雑把に示すと、

 授業の目標:プロフェッショナリズムを理解し、目指す人間性に近づくための行動を自発的に起こす

 具体的な行動目標(演習内容):

    行動選択(あなたなら、どうする?

    その理由(なぜ、そうした?

    グループでの意見交換(他の人は、どう考えた?

    意見交換で得られたあなたの気づき(あなたと他の人との違いは?

 学習方法

    予習用ワーク

    グループディスカッション

    気づきのまとめと共有

    振り返り

 

などなど、いろいろな課題に取り組んでいます。

それらのベースになっているのは「自分を知り、自分に向き合うこと」なのですが、実は、自分に真正面から向き合うのは、なかなかしんどく、エネルギーが必要なことなのです。

 

学生のみなさん! 一緒に頑張ろう! 

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言語聴覚士に本音を聞いてみた②

| 投稿者: いしず

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 久しぶりに言語聴覚士に本音を聞いてみたシリーズ~~ 新人STさんに、

 大学時代の「臨床実習 (※)で印象に残っていること」を聞いてみましたよ 

      ※臨床実習:病院や施設などで、現場の言語聴覚士の指導のもとで学ぶ学外実習

 

私の母校では臨床実習が3回ありました。

臨床実習では、自身のできないことがみえた時がつらかったなぁ…

大学では、何でも友人に聞いたり協力してしていましたし、先生に聞けば助言をしてくださったり、助けてくださったりしましたから……きっと今の自分の実力というかスキルを十分に分かっていなかったのだと思います。

臨床実習では、必然的に自分の出来ていないところに正面から向き合うことになりました。患者さんに対応させていただくには、十分にできていないところを無視するわけにはいかなかったから…私にとって、臨床実習はとても難しいものでした。

ただ患者様と関わる中で、患者さんと日々の変化や喜びを共有できて嬉しかったことも多いですし、STの先生方のご指導のおかげで自分と向き合うこともできましたし、思い切ってチャレンジして出来るようになったこともあります。臨床実習で、初めて自分の成長を自分で感じることができました。

尊敬できる言語聴覚士の先生方にお会いできたのも、自分の宝物です。

将来「指導者の先生のようなSTになりたいなぁ」って思いましたし、今でも時々、連絡をさせていただいているんです。患者さんのことで悩んだり、わからなくなったりしたら、相談しています。

出来ていない自分をなかなか受け止められなくて、大学の先生には泣きながら何度も夜に電話したり、Skypeでお話したりしましたね~。

でもあの臨床実習があったからこそ、先生方や患者さん、実習生(同時期に別の学校からきていたPT・OT・STの学生)など、今でもかけがえのない人たちとの出会うことができました。

実習中、もがいて模索する時期があったからこそ、大きな成長を得ることができました。

臨床実習は、本当に得るものが大きいものでした。

 

学外の臨床実習に出て始めて、いろんなことに気づき、見えること、納得することもあります 

そういう中で、皆さんが模索し、多くを学んでいくことができるよう、精一杯、サポートしていきますね。

臨床実習指導者会議って?

| 投稿者: いしず

Ishizu1 昨日のブログに「臨床実習指導者会議」ということが書かれていましたので

 今日は、そのお話 

会議って、実習のことを教員が検討する会議のことかな……と思う人もいるでしょうね。

実は、臨床実習指導者会議は養成校にとって、とても大事な会議の1つです。

皆さんが言語聴覚士になるためには、患者さんやご家族、言語聴覚士の方やさまざまな関連職種の方と関わりながら現場で学ぶ「臨床実習」が必須です。この臨床実習は、学外の病院や施設などの協力を得て実施されます。

その学外実習で、実際に皆さんの臨床指導をしてくださる臨床実習指導者に大学にお越しいただき行うのが、臨床実習指導者会議です。

多くは、各施設で臨床をしておられる言語聴覚士 の先生ですね。

会議では、臨床実習指導者の方と教員とが、皆さんが臨床実習で、より深い学びができるよう意見交換を行うのですよ

大学の臨床実習の方針や概要をお伝えし、臨床実習での指導方法や課題、評価の在り方など、その時々でトピックは異なりますが、さまざまなことを話し合い、皆さんの臨床実習について相談する機会になっています。

 

あと、臨床実習指導者会議は、臨床実習指導者と実習生(皆さん方ですね)との打ち合わせという側面もあります 

臨床実習前……学生さんは、いろんなことが気がかり になるようです。例えば……

  なにを集中的に復習・確認しておくと良いのかな。

  事前に予習しておくことはあるかな?どんな患者さんと関わることが多いのだろう…

  病院のどこに行けばいいの? ケーシーは持っていくけど病院に行く服はこれでいいの?

  カバンは通学の時のリュックでいいのかな?  などなど。

会議で、実際にご指導くださる先生にお会いしてお話すると、安心して当日が迎えられますよね。

また、前もって情報をお聞きし、しっかりと準備をすることで、良いコンディションで臨床実習に向かうことができます。

もちろん臨床実習の準備には、知識面・評価や訓練といった技術面・対象者や先生方とのコミュニケーションなど、いろんな復習や予習が必要となりますが、その準備は教員がサポートし、助言しますので安心してください

そういえば、臨床実習前に実習担当の学生さんから、

「なんとなく不安なので、病院に通う時の服を見てください」と言われたことがあったな

実習生としてふさわしいか、失礼な服装じゃないかって心配だったようです。

その学生は、翌日、病院に着ていく予定の服・カバン・靴・髪・メイクで研究室に現れました 

準備で必要なことは人それぞれ、心配ごともそれぞれですものね。

実習で学ぶこと

| 投稿者: いしず

Ishizu1 ここ数日、言語聴覚学専攻における実習について、あれこれと考えていました。

 考える材料として、これまでの資料を整理していたのですが、すると……

臨床実習後に学生さんと振り返りを行った時の資料が出てきました。改めて見ても、臨床実習で学生さんは、いろんな学びを経験するのだなぁ~と思いました  

実習を通して、ST業務や評価・訓練に関してさまざまな気づきもあるのですが、それ以外にも深く感じるものはあるようです。少し紹介しますね。

患者さんが今や将来への不安な気持ちをSTに話されていました。傾聴することや、患者様の気持ちを汲み取ることが大事なことだとわかりました。

病気や障害の名称ばかりに注目しがちでした。患者さん自身に興味をもって、患者さんを理解しようと見ないといけないな。患者さんができていることにも気づけるようになりたいです。

相手がどのように感じるか考えずに不適切な発言や言葉遣いをしてしまいました。医療従事者になるものとして自分の発言をもっと考えなくちゃ。

患者さんの食事の内容や形態、食べている姿勢、食器などには安全に食べることができるように考えられていて意味があるのだと知りました。

訓練は楽しんで前向きに取り組んでもらえるような工夫も必要なんだなと思いました。

言語聴覚士の先生が、多職種と情報を頻繁にやりとりされていることに驚きました。

言語聴覚障害の患者さんとコミュニケーションがうまくできませんでした。次はどう工夫するといいか考えて、実践してみることを繰り返していくしない!良い話し相手になれるように頑張ります。

 

こういったことは、ほんと当たり前のことだと思いませんか?

実習前に大学の授業や演習などでも取り上げますから、学生さんはいていて知っていること。

ただ実際にえてみることで、初めて理解できることも多くあるようです

そして理解できたら、実際に動に移してみる…何のために行動するのかもよく考えて、以前よりは良い結になることを目指してチャレンジしてみる

 

百聞は一見に如かず 百見は一考に如かず 百考は一行に如かず 百行は一果に如かず……

みなさんの学びがつながって膨らんでいくように、言語聴覚学専攻の実習も計画しよう~っと 

方言って面白い

| 投稿者: いしず

Ishizu1 先日、地方を舞台としたテレビドラマをみていて、何だか違和感を感じました 

 それはなぜかというと、役者さんが全くその地方の方言でセリフを言っていなかったからです。

そんなふうに言わんやろ~~~ 、ってテレビに向かってツッコミをいれていました。

方言って、その地域独特の表現であったり、言い回しであったり、特有の意味を持っていたりして面白いものです。

また皆さんも、年配の方が使っていることばと、皆さん世代が使っていることばとが違うこともあって、へ~~っと思ったりする経験はなかったですか?

臨床実習から帰ってきた学生さんが

「地方出身の方の方言が、何をいっているかわかりませんでした」

「患者さんが言われた絵カードの名称が、間違えている と思ったら、患者さん方言で言っておられました。正しかったことに気づかなかった……」

という感想をいってくれることが、よくありました。

育ってきた環境や生活地域によって、ことばは様々です。だから方言ってユニークで面白い。

 

ちなみに、私が母と電話をしていると……原田先生はすぐに電話の相手がだれかわかるそうです。

かなり地方色満載で電話をしているみたいです

自分では気づきにくい 

臨床実習について

| 投稿者: はらだ

Harada_20200710133901 みなさん、こんにちは!  今日は、臨床実習の話をしたいと思ます。

 言語聴覚士国家試験受験資格を得るためには、法律で定められている時間数の臨床実習科目を履修する必要があります。(臨床実習の単位を取る~という言い方もできますね)

 臨床実習は、どこの病院で行っても良いというわけではなく、臨床実習の指導者になれる条件をクリアした言語聴覚士が所属する病院や施設で行われることになっています。そのため、学生さんの家の近くに病院があったとしても、その病院で実習ができるとは限りません。

 本学の場合は、臨床実習はもう少し先のことにはなりますが、既に、多数の病院や施設が、臨床実習施設として登録されています(文科省に提出されています)。 ほとんどの施設が大学から通えるところにありますので、多くは、東京都の施設ですが、神奈川県や千葉県の施設もあります。

 一部には、特別な理由があり大学から通うのが難しい他県の施設もあります。特別な理由とは何かというと、小児発達支援に特化していたり、脳の特殊治療に携わる指導者がおられたり、急性期から在宅までをトータルで支援する病院であるということなどです。

 従いまして、自宅通学の学生さんの場合はほとんどが家から、大学近辺のアパートで暮らす学生さんは、ほとんどがアパートから、実習先へ通うことになります。

少し先のことではありますが、気になりますよね。