何気ない会話がSTとしての力になる

| 投稿者: やまだ

みなさんは、最近、世代の違う方とお話する機会がありましたか?
 
先日、家族で公園を散歩していました。
 
池のほとりで釣りをしているお爺さんがいて、ふと目が合うと、向こうから声をかけてくれました。
「どこから来たの?」「最近は何が釣れるんだよ」「ここはね、朝が一番いいんだ」。
気づけば、しばらく立ち止まって楽しくお話していました。

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(画像:Chat GPTで生成)


特別なことを話したわけではありません。
出身や、釣れる魚の話。それだけのやりとりだったのに、
家に帰ってからも、なんだか温かい気持ちが残っていました。

言語聴覚士(ST)の仕事をしていると、高齢の方とお話する機会がたくさんあります。
病院でも、リハビリの場面でも、時間を共有する相手は同世代の方ばかりではありません。
 
そういうとき、いつも思い出すのは、こんな日常のささやかな会話です。
出身地の話、季節の話、若いころの思い出。
そうした何気ないやりとりを楽しめることが、現場でも自然な関係づくりにつながっている気がします。
 
学生さんにも、ぜひ世代の違う方との会話を楽しんでみてほしいなと思います。

家族でも、近所の方でも、旅先で隣り合った人でも。
 
実は本学2年生の授業「コミュニケーション演習Ⅱ」でも、世代ごとの話題や関心ごとを、学生同士のグループワークで学ぶ時間があります。
教室で学んだことが、STとして働いてからだけでなく、日常の会話でも活きてくるかもしれませんね。
 
STに興味がある人にとっても、こうした日常の何気ない会話がいつか力になる気がしています😊

わからないことは質問しよう

| 投稿者: うらの

研究室で事務作業をしていた昨日、コンコンコン、とドアをノックする音が聴こえました。
同じフロアにいる教員のノックだと、「ああ、これは〇〇先生」「これは✖✖先生」と音と雰囲気で何となく誰だか分かるのですが、昨日の音はどの教員にも当てはまらないノック音でした(こういう場合、学生の来室、業者さんの来室などが考えられます)。
はーい、どうぞ、と声をかけると入室してきたのは2人の学生。「すみません、本当に小さいことなんですけど、質問があります」と、私の演習資料を開き、「ここの部分は…」と質問をしてくれました。
その日は、同じフロアの他教員のところに質問に行っている別の学生(複数)を目撃しました。
そして、また別の学生は講義終了後に近寄ってきてこう言いました。「今度、先生の研究室にうかがってもいいですか。わからないところを教えていただきたいです。またご連絡します」。
新年度に入ってから、皆さんの「積極的に質問しよう」というムードが高まっていることをとても嬉しく思います。大きなことでなくても、小さなことでも、どんなことでも構いません。講義終了後でもいいですし、研究室に来てくれても一向に構いません。事前に連絡を入れてもらえると確実ではありますが、空いていれば即時に対応することもできます。研究室も教員も、決して怖くありません。皆さんが質問をすれば、どの教員も非常に丁寧に指導してくれます。
「こんなこと聞いていいのかな」「教えてほしい」と思ったら是非、一歩を踏み出しましょう。
分からないところはそのままにせず、是非質問に!!
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おススメ本

| 投稿者: うらの

教員として失語症をはじめとする高次脳機能障害を教えていますが、難解な分野ですので、時に苦手意識を持つ学生もいたりします。
しかしながら、テレビや漫画、映画の影響力はすごい!!少し前だと「アンメット」のドラマや漫画は結構本学学生も知っていましたね。まだ失語症を学修していない1年生と話をしていても、これらのドラマや漫画で「失語症に興味を持った」「脳画像のことを知った」という人もいました。
導入として、分かりやすい漫画や書籍を読むことは、個人的にもおススメです。難しそうと思う前に、まずは興味を持てそうな分かりやすい本を読んでみましょう。このブログでもいくつかご紹介したことがありますが、今日は「日々コウジ中」をご紹介します。
この本は、ご主人がくも膜下出血後に、記憶障害、遂行機能障害、注意障害、判断力の低下など、複数の高次脳機能障害を持つことになった、イラストレーターの柴本礼さんが、生活上、ご主人にどんな困りごとがあるのか、そしてそのご主人をご家族でどんな風に支えているかが、漫画の形で描かれています。
本学では2年後期に、失語症以外の高次脳機能障害を扱います。記憶障害、遂行機能障害、注意障害ってどんな症状なんだろう。どんなことで困るのだろう・・・それをまず、分かりやすいこの本で読んでみると、学習がしやすくなるかもしれませんね。
まだ入学したばかりの1年生にも、これから本専攻で学んでいくことの一部を垣間見ることが出来ますから、おススメです。
本学図書館にも蔵書がありますので、是非探してみてくださいね。

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実習でうまくいかなかったときこそ成長が始まる

| 投稿者: いけだ

先週木曜日、実習事前プログラム「実習に出る心得2」の講義を担当しました。

今回は、今までの学びを実践につなげることを目的に、グループワークを中心とした構成にしました。

テーマは、「不真面目に見える態度はどのようにして起こるのか」「疑問が生じる見学の姿勢とはどのようなものか」といったものです。

「不真面目かどうか」という態度そのものを評価するのではなく、その言動の背景にある思考や状況に目を向けることを大切にしました。

「なぜその行動が起こるのか」「どのような対応が考えられるか」を一つひとつ検討しました。

すると、「やる気がない」「意識が低い」といった単純な話ではなく、「緊張して頭が真っ白になっている」「何を見ればよいのかわからない」「失敗したくない気持ちが強すぎる」などの背景があることが見えてきます。

< 不真面目に見える言動>
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<不真面目に見える言動が生じる要因>
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実習では、「学ばせていただく」という謙虚さと、「主体的に学びに行く」姿勢の両立が求められます。

一見すると相反するように感じるかもしれませんが、実はこの二つは対立するものではありません。

臨床実習は、「評価される場」ではなく、「学びを取りに行く場」 です。

評価される場と捉えてしまうと、「失敗を隠したくなる」「無難にやり過ごそうとする」といった行動につながりやすくなります。

しかし、実習は本来できなかったことや、わからなかったことを見つけるための場です。

「なぜうまくいかなかったのか」「次はどうすればよいか」、そう考えることに価値を置くと、実習は一気に「学びを取りに行く場」へと変わります。

うまく行えなかった経験は、「自分の課題が明確になった」「次に学ぶべきことが見えた」という前向きな気づきに変えることができます。

実習において大切なのは、失敗そのものではありません。

その後に、どのように振り返るか、どのように次の行動につなげるかという姿勢こそが実習の質を左右します。

実習は、緊張することも多く、決して簡単な場ではありません。

それでも、実習指導者の先生方から助言をいただきながら、たくさん考え、悩み、試行錯誤を重ねて学びを積み重ねてほしいと思います。

多くの経験と、たくさんの気づきを持ち帰ってきてくださいね。

感染症対策、学びました✋😎🤚

| 投稿者: こいずみ

こんにちは。

こいずみです。

 

先日、川上先生がご担当されている感染症対策に関する講義に、こいずみも参加いたしました。

この時期は、インフルエンザなどの感染力が高い病気が流行しやすく、実習や日々の学びの中だけでなく、日常生活場面においても、感染症対策がとても大切になります。

講義では、手の洗い方やガウン、エプロン、手袋等の着脱について、実際に一つひとつ確認しながら丁寧に行いました。

学生の皆さんは本講義にとても積極的に取り組んでおり、スライドに示されたお手本を確認しながら、さらにお互いに「きちんとできているか」を確認し合いながら受講されていて…そんな姿が印象的でした。

感染症対策について真摯に向き合っている様子を拝見し、とても頼もしく感じました👏✨

「親指の付け根や爪の中、手首までしっかり洗えているか」「手袋に菌が付着しないよう、手袋の手首部分を持って箱から取り出せているか」など、どれも意識しながら行う必要があるものばかりで、基本を大切にすることが、安心して現場に関わるための第一歩なのだと、改めて感じる時間でした。

私自身もとても勉強になりました。

この度は参加させていただき、ありがとうございました。

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✋😎🤚

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どの学生もガウンやエプロン、手袋をバッチリ着用できています。

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最後の片付けまでもバッチリ!

(※ 講義風景を写真に収めました。講義の雰囲気を知っていただけましたら幸いです。写真撮影へのご協力に快く応じてくれた学生の皆さん、ありがとうございました🥰)

 

3年生の皆さんは、今月末からいよいよ臨床実習が始まりますね。

はじめての環境で不安に感じることもあるかもしれませんが、これまで大学で学んできたことを思い出しながら、無理をせず、一つひとつ取り組んでください。

感染症対策は、自分のためだけでなく、関わるすべての方の安全につながる大切な配慮です。

体調管理にも気をつけながら、臨床実習に参加してもらえたら嬉しいです。

今月末から始まる臨床実習での経験が、皆さんにとって実りの多い時間になることを願っています。

演習を終えて ~学生さんたちの成長を感じた一日~

| 投稿者: いけだ

楽しみにしていた年末年始のお休みも、気がつけばあっという間に終わってしまいました。
今年も「寝正月」をしっかり満喫しました(笑)。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、本日は年明け初日ではありましたが、臨床実習事前プログラムの一環として、子どもを対象とした評価・訓練演習を行いました。

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学生さんたちは、この日のために、評価結果をまとめ、その結果を踏まえて訓練プログラムを立案し、演習企画書を作成するなど、コツコツと準備を重ねてきました。

企画書が完成した後は、私が子ども役となり、数回の練習を重ねてきました。
昨年実施した際と比べると、本日の練習はとてもスムーズで、事前にしっかり準備してきたことがよく伝わってきました。

「緊張して頭が真っ白になってしまう学生さんもいるかもしれない」と少し心配していましたが、実際には、子どもの様子を丁寧に観察し、コミュニケーションを取りながら、企画書に沿って進めることができていました。

今回の演習前に伝えておいたことは、
 ・子どもに不快な思いをさせないこと
 ・私から指示があった場合には従うこと

この2点でしたが、全員がしっかりクリアしており、見事合格でした。

保護者の方からは、「学生さんがとても優しかったので、子どもも頑張ることができたと思います」というお言葉をいただき、胸が温かくなりました。

学生からは、「実習前に企画書通りにはいかないことがわかって良かった」「最初は緊張したけれど、実際にやってみると楽しかった」といった感想が聞かれました。

想定通りに進められず辛かったという声ではなかったことに正直ほっとしています。

学生は、まだ実践経験数が少なく、どうしても想定の幅が狭くなりがちです。

これから臨床実習を通して、さまざまな子どもや場面に出会い、その「想定の幅」を少しずつ広げていってほしいと願っています。

演習にご協力いただいたおかげで、学生たちは大変貴重な学びの機会を得ることができました。
この場を借りて、ご参加くださったお子さん、そして保護者の皆さまに心より御礼申し上げます。

年明けに向けて、教材づくりのひととき

| 投稿者: いけだ

1月半ばから開始となる「臨床実習Ⅰ」。

その事前プログラムの一環として、年明けに子どもを対象とした評価・訓練演習を行います。

現在、その演習に向けた準備を進めているところです。

本日は、訓練教材を自分で作るという学生さんにお付き合いしました。

学生さんが一生懸命作成した絵カードを、パウチ加工していきます。

①並べて
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②機械に通して
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③カットして
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④出来上がり!!!
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学生さんは「楽しかったです」とにこにこ。

久しぶりの教材づくりだった私も、つい集中してしまいました。

楽しいことをしていると、時間があっという間に過ぎてしまいますね。

訓練を実施する演習室の準備も、しっかり整いました。
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実際の演習を通して、評価の視点、教材の使い方、子どもとの関わり方など、多くのことを学んでいきましょうね。

月曜担当の私は、今年、これが最後の投稿となります。

1年間お付き合いいただき、本当にありがとうございました。

どうぞ、良いお年をお迎えください。

<(_ _)>

「言語発達障害Ⅲ」 いよいよ訓練教材を使った実践へ!

| 投稿者: いけだ

2年生を対象とした科目「言語発達障害Ⅲ」では、これまで子どもを対象とした言語訓練の基礎を講義形式で学んできました。

訓練の基本的な考え方にはじまり、記録方法、訓練目標の立て方など、臨床に欠かせない基礎を段階的に習得してきましたが、ついに今回からは 訓練教材を使った演習 がスタートしました!

まずは10のグループに分かれ、どのように教材を使い、どのような方法で訓練を進めるかについてデモンストレーションを行います。

本日はまず 2班のみ発表がありました。
言語聴覚士役と子ども役をしっかり演じ、訓練の流れがとてもよく伝わる発表でした。

言語訓練では、教材選びが成果を大きく左右します。
 ・子どもの興味
 ・言語発達の段階
 ・訓練目標との一致 など

これらのポイントを踏まえて教材を選ぶことが大切です。

しかし、ここでひとつ注意点も。

子どもが興味を持つことは良いことですが、興味が強すぎると遊びモードに入ってしまい、言語聴覚士の指示が通りにくくなることがあります。

適度に興味を引きつけつつ、訓練目標が達成できる教材を選ぶ工夫が求められます。

今回の発表のあと、子ども役の池田を対象として、各グループが実際に訓練を行います。

教材の選び方、指示の出し方、強化のタイミングなど。。。

これまでの講義で学んだ知識を総動員し、臨床につながる力を身につけていきます。

ここからは、今日のデモンストレーションで学生さんが使用した教材の一部を紹介します。

【はめ板】
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【おもちゃ】
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【おもちゃ:積木(数)】
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【絵カード:事物名称】
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【絵カード:統語】
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【絵カード:自作】
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【絵カード:大小】
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【絵カード:ひらがな文字】
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フレッシャーズゼミⅡ・発表会を行いました

| 投稿者: うらの

後期開講科目のひとつであるフレッシャーズゼミⅡでは、先週・今週とグループ発表会が行われました。今回、ST専攻の8グループのテーマは以下のようなものでした。

①大田区の発達障害を有する子育て支援とは
②大田区の障がい者就労支援
③障害のある方の余暇・学習活動について
④高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を送れるようにするための支援とはどのようなものか
 大田区にある「高齢者在宅サービスセンター」って何?
⑤大田区の意思疎通支援事業とは
⑥大田区認知症支援について
⑦大田区元気高齢者に対する支援
⑧「話す・食べる」をずっと楽しむ!
~話す・飲み込む機能を守るために大田区はどのような取り組みをしているか?~

私が全員に課したのはただひとつだけでした。
「言語聴覚士が何に、どのように介入し得るか」を必ず考察すること、現時点で言語聴覚士が介入していなさそうな場面であっても、「もし言語聴覚士がいれば」という視点で、どんな専門性を発揮出来そうかを考察すること、がそれでした。
発表では、どのグループも私の想像以上に、「言語聴覚士がどのように介入できるか」を非常に柔軟に発表していました。そして、何よりも一番驚いたのは、質疑応答タイムが立派だったということです。挙げられた質問がどれも具体的かつ建設的だったのはもちろんですが、非常に細かい質問に対しても、「分かりません」「調べていませんでした」という応答がひとつもなく、どんな質問が来ても、どのグループも本当に適切に答えていました。これには本当に脱帽!です。よく頑張りました!!
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さて、今回の発表を終えて1年生たちは「言語聴覚療法の広がり」をどのように受け止めたのでしょうか。一部、アンケートの結果を抜粋いたします。

「言語聴覚療法が医療機関だけでなく、学校や介護施設、リハビリセンターなど、様々な場所で活躍できることを知り、その専門性の幅広さに驚 きました。また、その一方で、現場では言語聴覚士の人数が十分ではなく、支援を必要とする人に対して十分なサービスが行き届かないことが課題であると感じました。」
言語聴覚士が介入できる領域はとても広く、多くの方々の役に立てる職業なのだなと感じました。ただ、様々領域に介入できる分、人手不足や制度の不足している部分があることへの課題も見えたので、私たちが出来ることが何かを考え、それらを実行できるように努力していかなければ行けないのだなと考えました。」
「言語聴覚療法は、自分の知っている医療・福祉・教育の分野だけでなく、社会支援や制度など、社会においてとても重要な役割を担っていると知ることができた。対象となる年齢も幅広いことや、専門的な評価・訓練だけでなく、家族支援や環境調整など、それぞれの生活に合わせた支援が必要になることが分かった。」
「言語聴覚士が少ないこともあるが、地域の施設や区の制度などには言語聴覚士がほぼいないことがわかった。しかし、言語聴覚士が介入できる場面はかなりあることも分かった。そのため、まず今私ができることを考えて行動し、それと同時に区の制度や施設などを知ることが大切だと感じた。 それに加え、言語聴覚士は多岐にわたる領域で活躍できるため、今後さらに活動範囲を広げていく必要があると感じた。」
活動領域の多様化と需要の高まりが深まりました。学生でもできることがたくさんあることを知り、これからに活かしていきたいと思いました。」

進路を考えている中高生の皆さん。本学1年生が述べているように、言語聴覚療法は非常に幅広い分野で必要とされています。
蒲田という恵まれた立地で、臨床経験が豊富な教員とともに、言語聴覚療法を学んでみませんか?
東京工科大学言語聴覚学専攻は、皆さんを心からお待ちしております!!

3年後期「吃音学」の授業より

| 投稿者: いけだ

本学では、3年後期に「吃音学」を開講しています。

吃音とは、本人の意図に反して「音を繰り返す」「音を引き伸ばす」「声がつまって出ない(ブロック)」など、発語の流れの滞り(非流暢性)が一般より高頻度に生じる状態を指します。

夢のような話ですが、今年度からは私が編集に携わった新しい教科書を使用しています。
吃音・流暢性障害

クリア言語聴覚療法7 吃音・流暢性障害
池田泰子 坂田善政 編著
飯村大智 角田航平 酒井奈緒美 塩見将志 谷哲夫 土屋美智子 北條具仁 前新直志 宮本昌子 共著
建帛社 発行年月日 2024年4月1日

とくに自分が執筆した章は、学生に伝えたいことがそのまま形になっているため、授業でも非常に使いやすいと感じています。

先日、子どもの吃音に対する吃音訓練法「RASS理論に基づく環境調整法」を実践し、実際に改善へ至ったご経験をお持ちの保護者の方をゲストスピーカーとしてお招きし、60分間お話いただきました。

環境調整法とは、子ども自身には一切指導や助言を行わず、子どもを取り巻く環境(とくに保護者)を調整することで吃音改善を目指す方法です。

当日は、「子どもに対する接し方を変える難しさ」「子どもの変化の過程」「改善に至るまでの葛藤」「言語聴覚士への期待と役割」など、貴重なお話を率直に共有してくださいました。
最後には、これから言語聴覚士を目指す学生へ、温かい励ましのメッセージもいただきました。

学生たちの感想には、言語聴覚士として大切にしたい視点が数多く綴られていました。
その一部を抜粋して紹介します。
・・・・・
◆言語聴覚士として、ご家族に提案する際、専門家の目線から見てしまい、保護者の立場を考えないまま提案してしまうかもしれない。環境調整の主体は親であるため、親の立場に立った提案や助言を行う大切さを今一度理解することができた。これは、小児に限らず成人の患者の家族指導にも通ずる。専門家としての意見を家族指導にどう活かすか、常に相手の立場に立って物事を考えなければいけないということを忘れないようにしようと思った。

◆言語聴覚士としてできることは、お話の内容にもあったように「寄り添う」こ とであると感じた。寄り添うとは、解決策を伝えるのではなく、受け止めて、気持ちの共感をすること であると学んだ。環境調整を理解するには時間がかかり、辛いことであると分かった。保護者の方の気 持ちや不安を直接聞くことが出来るのが言語聴覚士であると思う。したがって、保護者の方の気持ちを今回の お話で聞くことが出来たからこそ、気持ちを否定することなく、共感し、信頼されるような「寄り添い」を行うことが出来るような言語聴覚士になりたいと思った。

◆自分が患者側だったらどんな対応をして 欲しいかを考えて患者や家族と関わることが重要だと分かった。お話の中でもあったが、まずは解決策 やアドバイスよりも、一度その気持ちを受け止めることが大事だと学んだ。吃音を治すうえで解決策など考えて、教えていくことはもちろん重要だが、まずは患者や家族が抱えてきた葛藤や苦しさを受け止めることが大切だと分かった。信頼関係を築くためにも、大切な事であると気付くことができた。

 ◆今回実際に保護者の方のお話を通して、吃音児に対する環境調整法の難しさと、言語聴覚士として吃音児と保護者の方へ親身に向き合う姿勢が吃音の改善に繋がるということを学ぶことが出来た。環境調整法は保護者の協力が無いと行うことが出来ないため、ご家族の理解が必ず必要となる。患者さんだけでなく、ご家族全体を支援していくという考えが重要であると感じた。吃音児とそのご家族に対して、ただ訓練方法を提示して終わりにする言語聴覚士ではなく、どなたからも信頼・安心感があり、吃音児と保護者の方に寄り添うことの出来る言語聴覚士を目指したい。

 ◆言語聴覚士として検査内に組み込まれている質問紙の役割や重要性は理解しているつもりだが、質問紙をする本人は自分自身で結果を目の当たりにすることは自分を否定されているように感じ、どん底にいる状態から訓練が始まっていくことが多いと思う。その状態から持ち直す、安心させられるように関係性を築き上げられるような言語聴覚士になりたいと感じた。

 ◆保護者が不安を感じることは当然だが、環境調整法を成功させるためには、言語聴覚士と保護者との信頼関係は不可欠であると感じた。その信頼を築くために、言語聴覚士には丁寧に説明する力、寄り添う力が求められることを強く実感した。

 ◆相談に来た保護者の方は、行き場のない不安やたくさんの疑問、自分を責める気持ちがあるということを思い出し、今回のお話にあった「寄り添う」ことを言動で示したいと思った。そして、「この人に相談して良かった、ここに来て良かった」と安心してもらえるような言語聴覚士を目指していきたい。吃音領域に限らず、今回のお話を、今後の実習や臨床で活かしたいと思う。
・・・・・

今回のゲストスピーカーのお話は、吃音臨床にとどまらず、言語聴覚士として必要な姿勢そのものを学生に気づかせてくださいました。

保護者としての葛藤や、環境調整法に挑戦した日々、そして子どもの変化を温かく語ってくださったことは、学生たちにとって大きな学びとなりました。

この場を借りて、心より感謝申し上げます。

 

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