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見てしまう人びと

| 投稿者: うらの

ここ数日、電車の中で夢中になって読んでいる本があります。それがこちら。

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著者はイギリスの神経学者であるオリバー・サックスです。数々の著作には自身の経験した患者さんの症状がたくさん記載されていますので、リアリティをもって様々な症状を学ぶことが出来るのですが、この「見てしまう人びと」には幻覚、とりわけ幻視について書かれています。幻視というのはそこにないものが見えてしまうことを指し、実際にあるものが別のものに見えてしまう錯視とは区別されます。この本では、機能が低下した後に幻視が見える症状である「シャルル・ボネ症候群」について非常に詳しく書かれています。改めて脳の不思議さを感じるとともに、私達の知覚や認知能力というものは断じて正確とはいえず、ちょっとのことで転んでしまうぐらいの繊細なものであることを痛感させられます。ちょうど2年生は「失語・高次脳機能障害学Ⅱ」で幻視や錯視のことを学んだところですが、是非こんな本も読んでみてほしいものだと思います。
ところで今日はクリスマスですね。皆さんも是非楽しいクリスマスをお過ごしください。おまけの1枚は我が家のサンタクロシロースです。

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