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第48回日本高次脳機能学会・参加記

| 投稿者: うらの

先日の外山先生のブログでも紹介されていましたが、11/8(金)~9(土)の2日間、第48回日本高次脳機能学会が開催されました。私は学会前日に役員会もありましたので、11/7(木)の昼頃には八王子入りしておりました。学会1日目には「木枯らし1号」が吹いたようですが、それを抜きにしても八王子は都心や横浜よりは若干寒かったですね。学会場では多くの先輩方・知人・友人・昔の実習生(今はST)・これから実習でお世話になる施設の先生方など、多数の先生方にお会いし、旧交を温めました。学会2日目には「VRと視線追跡による認知機能セルフチェッカー」の体験をしているところを外山先生に目撃されていたようですが、実はそれだけでなく、「足裏マッサージ機」も堪能していたのですよ・・・。
さて、今回の学会のテーマは「認知症理解のための高次機能障害学」でした。近年、「レカネマブ」というアルツハイマー病に対する新しい疾患修飾薬が認可され、臨床実用されていることは高校生・大学生の皆さんも報道などでちらっと見たことはあるかもしれませんね。この新薬が世に出たことにより、認知症の診療は大きな転換期を迎えたといってよいかと思います。従来の認知症診療の対象は「既に認知症になった人」でしたが、新薬の登場により、認知症の前段階の「軽度認知障害」に当たる人たちが対象になってきました。おそらく先々は「プレクリニカル期」といって、アミロイドPETという画像や脳脊髄液という検査の結果から、アルツハイマー病の病理があることが示されるものの、全く無症候の状態の人たちもターゲットになってくる日がくるでしょう。そうした時、適切な認知機能評価が出来る言語聴覚士の役割は今まで以上に重要になることは想像に難くありません。現在の高校生・大学生の皆さんが将来、言語聴覚士免許を取得し、仕事を始め、ある程度油が乗ったところには、そんな時代が来ているかも??しれませんね。高次脳機能障害学の知識は、認知症という症候・病態を理解するためにも、そして適切なリハビリテーションのためにも非常に有用であるということを改めて痛感させられた学会となりました。
私には、2日目の「リハビリテーション(2)」というセッションの座長というミッションもありました。どの演題も丁寧な臨床をし、患者さんの症状を適切に捉えている様子がよくうかがえました。

第49回日本高次脳機能学会は名古屋です。皆で名古屋へGo!!日本人の妙技?ともいえる「ティッシュ配り」が今回の学会場でもありました。

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