« 第29回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会に参加しました | トップページ | 学食 ROSE kitchenのメニュー④担々麺 »

「吃音学」はじめました♪♪♪

| 投稿者: いけだ

「冷やし中華はじめました」風なタイトルにしてみました!!!

3年の後期に「吃音学」を開講しました。Thumbnail_img_5558

吃音とは、発語の流れの滞り(非流暢性)が一般にみられるよりも高頻度に生じることです。

他にも症状はありますが、主要な症状として下記の①~③があります。

 ①音・音声の繰り返し(例:おおおおはよう)

 ②音の引き伸ばし(例:おーーーーーーはよう)

 ③声の阻止〔ブロック〕(例:・・・・おはよう)
  →おはようと言いたいのだけれども声が出てこない

初回の授業では、吃音のある人の苦悩を理解することを目的に、教科書第1章「吃音者が抱える問題」を読んだり、動画を見たりして、皆で学びを共有しました。

【学生さんの感想】
動画や教科書の文献から、頭の中では考えが組み立てられているのに言葉として上手く表出することができず、それで周りから評価されたり印象付けられてしまうことは、とても苦しく悔しいことだろうなと感じた。私自身、発表などの人に注目される場面では緊張で声がうわずることや言葉に詰まることが多く、失敗の積み重ねで自信を失い、回避に動くという気持ちはよくわかる。気持ちがわかるからこそ、吃音の方々が症状を意識することなく純粋にコミュニケーションを楽しめるようになるよう、力になりたいと感じた。

吃音症が生活の特にコミュニケーションに与える影響が私の思っている以上のものだった。子どものころに吃音症が原因でコミュニケーションにトラウマを持ってしまうことによる成長の影響は計り知れない。そのため、もっと吃音症について知りたいと思った。

吃音のある人にとって子どもの頃からずっと話すことに対する不安や恐怖感から、回避という行動になり心を閉ざしやすくなってしまうことが印象に残りました。

◆吃音を持っている方の動画や体験談から日常生活への影響・精神的な苦痛や不安がとてもあることを感じ、そのような方の力に少しでもなれるようこれから吃音学について知識や理解を深めていきたいと考えました。
..........................

流暢に話すことができない恥ずかしさや不安だけではなく、自分は普通に話すことができない人だ(他者と比べて劣っている)という自己否定等によって、コミュニケーションが消極的となり、自分らしく生活することができなくなる場合もあります。

訓練によって吃音症状が寛解した20代の方は、
初回の面談で「吃音を治してくれるのだったら全国どこの病院でも行く」とおっしゃっていました。吃音に対応している施設が少ないということです。

そして、最終面談では「吃音があったことでできなかったことを今からやり直す」と目を輝かせながらこれからやりたいことをたくさん話してくれました。患者・児さんやご家族の素敵な笑顔を見ることができる言語聴覚士という職種はとても素敵な仕事だと感じます。

吃音で困っている方・相談するところが見つからず困っている人がたくさんいるという現状があるので、学生さんが言語聴覚士になった時には吃音を対象とした臨床に携わってほしいと思っています。

吃音臨床を「やってみたい」「やってみようかな」「やれるかもしれない」と思ってもらえるような授業になるよう頑張ります!!! 

« 第29回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会に参加しました | トップページ | 学食 ROSE kitchenのメニュー④担々麺 »