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失語症のある方との会話

| 投稿者: うらの

3年生は現在、「言語聴覚総合演習Ⅱ」という科目で、失語症のある患者さんとの会話の進め方について演習を行っています。
身体の不自由な方のために車椅子や杖があったり、段差を解消するスロープや手すりをつけるのと同じように、言葉の産生や理解の不自由さを補うためには適切なサポートが必要ですが、それは失語症のある方ひとりひとりの障害のタイプや重症度、特性によっても異なります。本学では2年生前期で失語症の症状と代表的な評価方法、3年生前期では失語症のタイプ分類や掘り下げ検査の選択をどのように行うか、具体的な訓練をどのように行うかについて学修し、失語症のある方との会話については2年生前期・3年生前期の演習でそれぞれ学んでいます。
3年生後期の「言語聴覚総合演習Ⅱ」の第1回目(先週)は、これまで学んできた失語症のある方との会話を進める上で配慮すべき事柄と援助の方法について概観した後、実際に起こり得る様々な場面を想定し、ペアに分かれて演習を行いました。
そして昨日の第2回目。3グループに分かれ、失語症のタイプ・重症度が異なる3名の模擬患者(=教員)との会話演習を行いました。1人あたり12分で、ぞれぞれの学生が2人の模擬患者と会話が出来るよう、くるくるとローテーションを行っていきました。どの学生も緊張した面持ちで、これまで学修したことを踏まえて一生懸命会話を行っていました。学生同士のペアワークではうまくいった事柄も、いざ失語症のある人(今回は模擬患者ですが…)を前にしてみると、その難しさは想像以上だったようですが、最後の各教員からの講評には全員が真剣にメモを取り、終了後も「あの場面ではどうすればよかったのでしょうか」「ああいう場合はどうやって引き出せばよかったでしょうか」と熱心に質問をしてくる学生も複数いました。
本学ではこのように、臨床経験のある教員が、なるべく臨床場面に近い状況を設定して実践的な演習を行っています。
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