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「いただきます」の反対語

| 投稿者: うらの

本学では、2限終了後の12:40から3限開始の13:30までがお昼休みとなります。キッチンカーで美味しそうなお料理をテイクアウトする人、コンビニで買ってきたものを食べる人、ご自宅から持ってきたお弁当を食べる人、学食に食べに行く人、さまざまなランチ光景が見受けられます。気の合う友達と一緒に食事をすることは本当に楽しいことですね。
さて、皆さんは食事の前には「いただきます」ですが、食後には何とあいさつしますか?おそらく、ほとんどの方が「ごちそうさま」なのだろうと思います。しかし…私の出身地である長野県では食後のあいさつは「いただきました」です。長野県は非常に広い県で、地域により言葉も食文化も習慣も結構異なるのですが、この「いただきました」だけは、なぜか県全域共通です。私は「いただきました」が標準語だと信じて疑いませんでしたので、大学入学後、できたばかりの友達数名と初めて学食で食事をし、当たり前のように「いただきました」とあいさつしたのですが、「何それ??いただきますの過去形??」と、とてもびっくりされてしまいました。そこで初めて「いただきました」が方言であることを知ったというわけです。その時はへえ、そうだったのか、で終わったのですが、言語聴覚士になった後、少しだけこの方言のことを調べてみました。隣接している山梨、新潟、静岡、愛知などの各県では「いただきました」は全く使われておらず、本当に長野県だけに固有の方言であること、そして、言語学者の間ではそれなりに注目されている方言のひとつであることがわかりました(詳細は省きます)。
皆さんが何気なく使っている言葉は(方言だけでなく流行語などでも)どこがルーツなのか、どの地域やどの世代まで使われているのか。そんなことを少し意識してみるのも、言葉を扱う仕事に就く人たちにとって大切なことではないかと思いますよ。
Itadakimasu_boy Gochisousama_boy

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