授業を行う楽しみ!!!
| 固定リンク 投稿者: いけだ
授業を行う楽しみはいくつかありますが、今回2つ紹介します。
1つは、授業を重ねると学生さんと専門用語を用いてやりとりができるようになってきます。言語聴覚士に近づいてきてくれていると感じ、嬉しくなります。
2つ目は、学生さんが専門用語を咀嚼してくれることです。
授業において、わかりやすくということを心掛けて専門用語を説明していますが、授業終了後に提出してもらう「リアクションペーパー」において、学生さんが専門用語を咀嚼してくれることもあり、私の専門用語説明用の引き出しが着々と増えています
例です。
臨床場面においては、検査等を通して子どものことばの状態を把握した後、訓練目標を立てます。
訓練目標を立てる際に、現在のレベルが安定していない状態で次のステップを目指すのではなく、今のレベルの地盤を頑丈にしつつ今のレベルよりも上のレベルを目指しましょうという考え方があり、「横への拡大(今のレベルの地盤を頑丈に)目標」と「縦への上昇(今のレベルよりも上のレベルを目指す)目標」の2つの目標を立案します。
その説明を行った授業において、学生さんが下記のように咀嚼してくれました。
■対象児のできることとできないことを読み解き、急にできるようにするのではなく、一つずつ課題が達成できるように目標を設定していくことが大事だと思いました。
■今回の演習を通して学んだことは、縦への上昇は観察者が対象児の受信と発信をよく観察し、ポテンシャルを考慮した上で一つ上の段階を求める事もあるという事です。そのような判断力をこれから身に着けていきたいです。
■拡大は不安定なものを確実なものにする。上昇はチャレンジという覚え方にしました。
私の伝えたままではなく、自分で咀嚼して表現してくれています。
子どもを対象とした臨床においては、言語聴覚士による訓練場面だけでことばの発達を促すことには限りがあり、保護者や関連職種の方々との連携が必須となります。
そこで重要となるのが、自分の持っている専門知識を連携相手の方にいかにわかりやすく伝えられるかということです。
日々、学生さんから臨床に役立つヒントをもらえる環境は恵まれているなと感じています