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多職種連携・チームアプローチのために・・・他の専門領域を学ぶ

| 投稿者: いくい

Photo_20210625092901 こんにちは!

先日、ZOOMライブで「神経難病の構音障害のリハビリテーション」をテーマにお話しする機会を得ました。日曜日の午前中の90分の講演でした。全国から、言語聴覚士だけでなく、理学療法士、作業療法士、医師の方々も多数参加されました。

神経難病というのは、進行性の病気で、治療方法が確立しておらず、徐々に悪化していきます。いろいろな神経難病があり、悪化する速度もいろいろです。緩徐といってもとてもとてもゆっくりと悪化していくものもあれば、逆に急激にすなわち数年で悪化して死に至る場合もあります。疾患もいろいろですが、タイプもいろいろです。

治療方法が確立していませんし、悪化もしていくのですが、何もできないわけではありません。リハビリテーションでは、そのときそのときの症状に対応して、少しでもQOL(人生の質)が改善するように、対応します。対処法だけ、指導だけの場合もありますが、訓練で症状を現状より改善させることもあります。

現代の医療では、医師や看護師はもちろん、リハビリテーションでも、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などなどチームでアプローチします。チームアプローチ、多職種連携は、リハビリテーションでは必須ですが、特に神経難病では欠かせません。

臨床現場で実際に多職種で連携するときに大事なことは、それぞれがそれぞれの専門領域の知識と技術を駆使することです。それによってプロの集団となって力を発揮し効果があがります。それぞれの職種ならではの知識と技術が要求されます。そのために、常に勉強し続けます。自分の領域を広く深くしていくことが最も重要ですが、それだけではなく、他の職種の特徴を知ることもとても重要です。他の領域を知り、また自分の領域と比較することで、自分の領域を深く知ることになります。他の領域を知ることで、円滑に連携することもできます。

私の話に対して、熱心に質問してくださった理学療法士の方が何人もいらして、とても感激しました。真の多職種連携へのパワーはこうしてついていくのだなということを実感しました。

本学の医療保健学部はリハビリテーション学科に理学療法、作業療法、言語聴覚の3専攻があり、その他看護学、臨床検査学、臨床工学の3つの科があります。医療保健学部では学部内で混合活動の時間を設けています。また医学概論では他の職種について実際にその専門領域の教員の授業を受けます。学生時代から多職種連携は始まっています。

 

 

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