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気管支異物

| 投稿者: よしはら

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日常私たちは何気なく食事をしています。食べ物を口に入れて、咀嚼、唾液腺から唾液が出てきて消化、溶解し、味覚を刺激し美味しさ、まずさを感じます。その後咽頭へ送り、さらに食道、胃と進みます。その間に呼吸もして、場合によっては談笑しながら摂食しています。コロナ禍、大声を出してワイワイ飲んだり食べたりはヒンシュクを買いますが、物を飲み込む嚥下と呼吸、発声をほぼ同時に行うのはかなり高度な機能です。うっかりすれば食物が気道に入り「むせ」「咳」がみられます。この嚥下にについては広義には5期、先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期に分けられ、狭義には口腔期~食道期を示します。口腔期は食べ物を口腔から咽頭に送る随意運動(意図的に)、咽頭期、食道期は不随意運動となります、咀嚼する(良く噛む)ことで食塊は細かくなり、唾液も分泌されることで溶解していきます。それにより咽頭期、食道期に運ばれやすくなります。機械的に滑りやすくなるだけでなく、唾液が出れば唾液中アミラーゼでデンプンの消化も加味されます。小さいころから良く噛んで食べてと言われるゆえんです。そして残念ですが老化とともに咀嚼の力、嚥下の力、唾液量低下、食物の滑りやすさも低下、などスムースに飲み込めないことも、また最悪の場合はお餅などがつかえてしまうことがあります。一方で、お正月のお餅誤嚥の時期が過ぎますと、節分が近づきます。幼児にとってこの節分が鬼門になります。ピーナッツをはじめ、節分のお豆、その他豆類は幼児において気管異物となることがあります。一旦気管異物となると腐食も重なり重篤な肺炎になることがあり致死的な例も散見されます。耳鼻咽喉科医の多くはこのリスクを知っていますので、子供が小さいころはピーナッツをはじめ豆類は家の中からは排除する傾向です。お豆やさんには悪いのですが、うちの子たちも小さいころは、それらを見ると危険なものと認識していました。豆類気管支異物は小さいお子さんのおられる家はとくに気をつけましょう。

 

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