文化の日に思ふ
| 固定リンク 投稿者: わたなべ
今日は祝日、文化の日ですね。Culture Dayと英訳されますが、文化すなわちcultureは、ラテン語のcolere「耕す」が語源であることは有名ですね。cultivation(耕作), agriculture(農業)に派生しています。そののち、心を耕すことに通じるため、cultureは「文化」という意味を含むようになりました。晴耕雨読と言いますが、土を耕すことと心を耕すことは、まさに表裏一体ですね。
さて、今日11月3日は、宮沢賢治が、かの有名な「雨ニモマケズ 風にもマケズ」の詩を手帳に書き連ねた日でもあります。1931年に東京で病に倒れて岩手の実家で療養生活を始め、雨ニモマケズ…の詩を書いた日なのです。貧しい農民に寄り添いながら、多くの詩や童話も書き残しました。「銀河鉄道の夜」は代表作ですね。彼こそ晴耕雨読を体現した偉人であると尊敬しています。
さてさて、11月3日は「レコードの日」でもあるそうです。若い方は生まれた時から既にCD-ROMで育ち、今ではメディア媒体すら使わずネットでデジタル音源をダウンロードしたりクラウドで再生する時代でもありますね。レコードの実物に触れたことが一度もないという方も多いのではないでしょうか。私が最初に出会ったレコードは「およげ!たいやきくん」でした。友達の家で初めてレコードに触りました。B面(レコード裏面)の「いっぽんでもニンジン」の方が正直、印象深かったです。そして、中学生になって自分で初めて買ったレコードは、ベートーヴェンの「運命(交響曲第5番)」でした。指揮はヘルベルト・フォン・カラヤン、演奏はベルリンフィルハーモニー楽団でした。最初は好んでA面の運命ばかり聞いていたのですが、何度も聞いているうちに、いつのまにかB面の「田園(交響曲第6番)」の方をよく聞くようになっていました。田園で生まれ育ち、性に合っていたからなのでしょうかね。まあ、運命を毎日聞くのはさすがに重く、田園を聞く方が気分が明るくなりますからね。ついでに申しますと、その当時、カルチャー・クラブというイギリスのバンドも好きでした。
皆さんにとって、文化にまつわる思い出は、何ですか。