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鼻水について

| 投稿者: よしはら

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 鼻水は鼻汁とも称されますが、前に垂れてくるものを前鼻漏、後ろの方に流れてくるものを後鼻漏と言います。本来、鼻の中(鼻腔)は粘膜で覆われ一定の湿度が必要なため、鼻粘膜下にある鼻腺から水分は常に分泌されています。ただ、炎症などで分泌量が増えると前鼻漏となって垂れてくるため鼻をかむことになります。また副鼻腔炎などでよくみられる後鼻漏はのどに落ちて来て、気持ち悪くなり吐き出したり、一部は飲んでしまったり、さらに高齢者では気管に落下することがあり、誤嚥性肺炎を誘発することになります。                 

 

鼻汁でよく経験する疾患には、アレルギー性鼻炎の代表格である、春先のスギ花粉症、続くヒノキ花粉症、夏にはイネ科の花粉症、秋になりますとブタクサなどの花粉症が登場します。一方で1年中アレルギー性鼻炎症状を示すものにはハウスダスト(HD)、ダニ、犬や猫の皮膚、毛などが原因のものがあります。症状の程度は個人差がありますが、強い症状の患者さんは受験や仕事上で大きな妨げになります。治療法は複数ありますが、抗アレルギーの内服薬、点鼻薬、レーザーなどの手術、減感作療法としての舌下免疫治療などで多くは対応しています。                                     

 

一方で、鼻汁が減少する疾患もあり、鼻の中が乾くのもかなりつらいものです。病気でなくとも冬場の暖房などで部屋が乾燥して、鼻も口も乾いた経験者は多いと思います。鼻づまり感や痂皮付着で鼻出血しやすくなったりします。コロナ禍マスク着用が多いので、花粉症や鼻の乾燥などにはプラスに働きますが、症状強い人はそれでも防ぎきれません。日常生活に支障ある場合は耳鼻咽喉科受診して相談することお勧めします。                                                                PS:口腔粘膜、鼻粘膜にはACE2(アンギオテンシン変換酵素2)が存在しますが、これはコロナウイルスの受容体となっています。マスクをすることや、大声で騒がないとの指導の重要性はここにあります。

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