知っていると会話が広がる
| 固定リンク 投稿者: うちやま
「プロ野球」
「大相撲」
「演歌・軍歌・昭和歌謡」
これは、私が言語聴覚士になってから詳しくなった、ベスト3
特に男性の患者さんとの会話では、よく話題にあがりました。
言語聴覚士が関わる患者さんには、言いたいことを言葉でスムーズに伝えることが難しくなっている方がたくさんおられます。
応援しているチームや選手のことを伝えたいと思っても、そのチーム名や選手名が言えないことがよくあります。
名前の最初の文字だけ言えたり、名前の一部だけ漢字が書けたり、特徴を身振りで示したり、
患者さんから断片的に伝えられる情報をもとに、内容を推測しながら会話をしています。
そのため、その話題を「知っている」と、「このことですね!」とすぐに推測がしやすくなります。
外来通院での言語聴覚療法の一場面で、ある失語症の患者さんが「白」の文字を紙に書いてくれました。
私は、その患者さんが大相撲を楽しみにしており、勝敗の星取表を自分で記入していること、横綱白鵬を応援していること、全勝優勝がかかっていること、昨日の取組でも勝ったこと、を知っていました。
患者さんの「白」の文字を見て、大相撲の白鵬の話題だとすぐに分かりました。
「昨日も白鵬勝ちましたね!」と伝えると、大きく頷いて、ゆっくり「勝った」と言ってくれました。
そして、私の言葉を真似してもらいながら、「白鵬が、勝った」「昨日も、勝った」「昨日も、白鵬が、勝った」と言葉の練習をしていました。
意外なことが、会話や訓練のきっかけになることもあります
色々なことに興味をもてると良いですね