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専門性

| 投稿者: よしはら

Kamata1

 専門性について考えてみます。例えば医師の場合は、医学部に入学して一般教養課程、基礎医学、臨床医学などを学び、医師国家試験を受けます。その後は研修制度が2年あり、内科、外科などの必修科を一定期間研修し、選択科として眼科や耳鼻咽喉科、皮膚科などを研修していきます。2年研修終了後、自身で好きな診療科を選択し、大学であればいわゆる医局に入局してその科を深く研修、実際の診療を行い、さらに研究を行っていきます。とくに大学に籍を置いていれば、耳鼻咽喉科の場合でも、めまい平衡、聴覚、鼻アレルギー、音声言語、頭頸部がんその他と各自の専門性は先鋭化していきます。研修後に診療科に入局せず、実地診療ではなく研究・教育を主体とした基礎医学系に進む先生、研究所勤務、厚労省などの行政関係に進む先生と多彩です。まれには会計士や弁護士資格を取る人もいます。言語聴覚土として医療現場に携わる人にも、発声・発語の障害、聴覚系障害、嚥下障害と、現場のニーズに応じてほぼ全てに関わる場合もあれば、嚥下困難患者さん、小児の発達障害に関わる方、人工内耳手術後のリハビリを専門にとより専門に特化していく人と様々でしょう。いずれも患者さんと医療者としての自分と関りが重要です。一方で医師の場合でも、精神科などは患者さんと話をする時間も長くなりますが、放射線診断医などは画像検査から疾患を類推する仕事で患者さんと会話の少ない科もあります。病理医や法医学医では亡くなった方の病因や死因の特定に関わり、患者さんとのコミュニケーションにも濃淡はあります。言語聴覚士を目指される方も、解剖や生理学をはじめ幅広く知識を吸収し、国家資格を得た後には自分に合った職場を選択し、職場のニーズにも柔軟に応じていくことが理想です。さらに学校や大学の言語聴覚士の育成に関わる教員を目指す人も出てくるでしょう。9月、まだコロナ禍ですが将来見据えていろいろなことを考え、学んでいきましょう。

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