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人となりはそのまま

| 投稿者: うちやま

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先日のブログ
で、脳梗塞で重度の言語障害を発症された患者さんをご紹介しました。

実は、私は、普通におしゃべりができていたころのこの患者さんを知っています。

どうしてだと思いますか??

 

患者さんは、重度の言語障害になられる前にも、脳出血・脳梗塞を発症されて入院していた時期があるのです。私は、入院中はもちろんのこと、退院され外来通院となられてからも言語訓練を担当しました。

このとき、患者さんには身体の麻痺はありませんでした。
ただ、スムーズに話すことや文字の読み書き、メールなどが難しくなっていました。

入院中は午前・午後と1日2回、個別での言語聴覚療法を行っていましたし、非常に熱心に取り組まれる方なので、自室でも練習できるよう課題もお渡していました。

退院された後は、週1~2回頻度で通院されリハビリテーションを継続していました。患者さんの改善の状態に合わせて、少しずつ通院の頻度は減っていき、日常的なコミュニケーションに困ることがなくなり、言語訓練は卒業となりました。

 

この患者さんは長く趣味で音楽活動をされていた方です。なんとアマチュアのオーケストラでチェロを担当されていました。少しずつ音楽活動を再開され、バイオリンを担当する奥様と一緒に、定期演奏会にも全曲に出演されました。

クラシックの曲名や海外の作曲者名などは、カタカナで聞きなれない言葉が多いので、

失語症状がほとんどなくなってからも言い間違いをしやすく、「味わうにはもう少し…」とよく仰っていました。

自分からたくさんお話されるタイプではありませんが、穏やかでユーモアのある素敵な方です

脳梗塞を何度も経験されて、言葉を話すことは難しくなっている患者さんですが、奥様がお知らせくださった近況からは、課題に熱心に取り組んだり音楽に感動したりされているそう。

昔と変わらないなぁ…と感じています

言語訓練を終えた後も、患者さんが奥様やご家族とともに、毎日を過ごしておられる様子を伺うことは、言語聴覚士としての何よりの喜びです。

※ブログ掲載にあたり、ご本人と奥様に了承を頂いております。

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