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患者さんからの言葉

| 投稿者: うちやま

Photo_20210901181501これは、私が病院を退職するときに、長く担当した患者さんからいただいたお手紙

奥様と一緒に、病院まで届けてくださいました。

脳梗塞の後遺症で、右半身の麻痺と、重度の失語症高次脳機能障害のある患者さんです。

病気を発症して数年が経過して、外来通院でのリハビリテーションは卒業となり、介護保険サービスを利用しながら、奥様とご自宅で過ごされています。

 

最初のころは、机に向かって課題に取り組むことすら大変でした。
自分の名前を言うことも、私やご家族の言葉を理解することも、とても難しくなっていました。

今もなお、コミュニケーションの難しさがあります。
それでも、一つ一つできることが積み重なっていく過程を、患者さん・奥様と共有していました。

長く一緒に訓練をしていたので、この一言を書くことがどれほど大変であったのか、すぐに分かりました。
左手で、きっと何度も書き直して、届けてくれたのだと思います。

言葉を話すことは難しいけれど、昔に比べて、表情が柔らかく、穏やかになったことがとても印象的でした。

言葉を交わすことだけがコミュニケーションではないと改めて教えてくれた、大切な患者さんの一人です

※ブログ掲載にあたり、ご本人と奥様に了承を頂いております。

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