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のど=喉頭を知る

| 投稿者: よしはら

Kamata1

  呼吸をする、声を出すなどの動作を知るうえで、喉頭の解剖・機能を知っておくことが大切です。そもそも喉頭は脊椎動物が陸上にあがって肺呼吸を始めたときに、不要になったエラの筋肉の転用と軟骨の形態を変化させて、肺を守るために形成されたものです。両生類では左右一対の板状の軟骨と、軟骨を取り巻く括約筋と開大筋が形成され、哺乳類になると、より複雑な構造に進化します。霊長類では発声行動とともに上肢に力を込める際に息をこらえるために進化し、音声言語をもつヒトの喉頭は特に発声に適した構造に進化します(success耳鼻咽喉科第2版より)。     

私たちの喉頭はというと、男性ではわかりやすい「のど仏」のあたりになります。ここは甲状軟骨と言い、内腔に声を振動によって出す声帯が存在します。声帯は声を出すための楽器でもあり、また物を食べたり飲んだりする際に気管、肺に入らないようにする蓋にもなります(従って声門とも言われます)。また喉頭より上方の口腔咽頭、鼻腔は上気道、喉頭より下方の気管は下気道となり、吸気、呼気の出入口にもなります。                                                                

さて「喉=のど」はのど仏というようにしばしば慣用句で使われます。ただ以前に記した「耳」「口」「鼻」ほど数は多くない印象です。ちなみに「のどから手がでる」、「のど元過ぎれば熱さ忘れる」、「のどが鳴る」(美味しいものをみて食欲up)、「のどまで出かかっている」、「のどに刺さった小骨のように」、「のどを通らない」、、、、などが挙げられます。

コロナ禍にお酒を飲んで大声で話す、カラオケで無理なキーで歌いすぎるなど、自粛しているので声帯は健康的かもしれませんが、大事な対面でのdiscussion、質疑応答が制約されているのも残念です。

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