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言語聴覚士の休暇の実状と8月の病院

| 投稿者: うちやま

今年のお盆休みは  です。皆さんは、どのようなお盆&夏休みをお過ごしですか?

今日は、言語聴覚士の休暇事情と、夏休み期間の病院での様子についてお話しますね。

言語聴覚士は色々なところで働いていますので、休暇の取り方は施設によって様々です。多くの病院や施設では、スタッフが交代で時期をずらして休暇をとっています。

病院の建物のイラスト(背景素材)例えば、リハビリテーション病院や、集中的にリハビリテーションを行う回復期病棟では、365日、訓練を行っていることも。

この場合、毎日、対応するスタッフがいないと、患者さんに訓練ができません。そのため、休みは交代…というわけです。

私が勤務していた病院は、365日リハビリテーション体制ではありませんでしたが、休暇を取る場合は、スタッフ間でお休みが重ならないようにしながら、調整をしていました。

あと、夏休み期間の病院…実は、普段と少し違っています。

なかなか平日の昼間に来ることができない患者さんのご家族が、よく病院に来られていました。

また、外来で通院されている患者さんがお子さんやお孫さんと一緒に来られたりすることも

こういう時は、ご家族に言語聴覚士との訓練場面を見学していただくこともあります。

「こうやって聞いてあげると、言葉が出やすいんですね!」

「食べている様子が見られて良かったです!」

「こんなに頑張っているとは知りませんでした!」……など、

ご家族の方は、普段とは違う患者さんの様子に驚かれることもありました。

そして、ご家族に言語聴覚療法を見学して頂く一番の目的! 患者さんとの関わり方のポイントをご家族に直接お伝えします

言語聴覚士が支援する患者さんの中には、ご自身のことを自分で説明することが難しくなっている方がおられますから、ご家族にお会いできるのは、よい機会なのです!

それに言語聴覚士にとっても、ご家族から病気前の患者さんのことが伺える良い機会になります。

ご病気になられる前は、どういう話し方だったのか、どういうことが好きだったのか、若い頃はどんなお仕事をされていたのか…など、患者さんのことをご家族から教えていただきます。

これって、訓練の大きなヒントになることもあるんです。

ある患者さんは、ご家族から患者さんが好きな演歌歌手のことを伺い、その歌手の歌を一緒に歌う練習をしたこともあります。

また別の嚥下障害の患者さんは、飲み込みの訓練にいつもフルーツゼリーを使っていたのですが、ご家族から患者さんが、実は甘いものが好きではないことを教えていただき、訓練用のゼリーを味がさっぱりしたお茶のゼリーへ変更したこともありました。

患者さんを知ることが、言語聴覚療法のプログラムや目標を考える際の参考になります 

夏休みやお盆休み、冬休みや週末など、ご家族が病院にお越しになられる機会が増える時期は、言語聴覚士にとってGoodチャンスなのです!

今はコロナ感染状況もあって、こういうことがなかなかできないのが残念なのですけどね

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