舌は・・・した or べろ or ぜつ? 専門用語と俗称(一般用語)と言語聴覚士
| 固定リンク 投稿者: いくい
こんにちは!
言語聴覚士は 医療専門職ですから、医学的な専門用語を使います。
専門用語というのは、誤りなく正確に伝えるためにあります。
とても重要なことで、言語聴覚士のような医療専門職では
専門用語の理解は必須です。
例えば、
舌は「した」と言いますが、専門職では「ぜつ」と言うことが多いです。
こどもには「べろ」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。
授業では、専門用語とともに こうした一般用語もたくさん入れて話します。
専門用語をやさしいことばでもしっかりと理解してもらうためです。
実際に患者さんに説明するときには
専門用語を使わずに説明できなければなりません。
一方、言語聴覚学を学び、言語聴覚士として仕事をする上では、
専門用語が理解でき、
医療職同士の会話では、専門用語が自由自在に使えなければなりません。
最初は大変と思うかもしれませんが、
学ぶことに慣れてきて、専門用語にも慣れてきます。
一般的に・・・口ののどの奥のほうに見える
「のど●●●」(「のどびこ」ということもある)と言っている部分は、
専門用語では「口蓋垂」と言います。
以前に、日本で音声学を教えているアメリカ人のA先生から、
「口蓋垂はのど●●●のことだと授業で言えばわかりますか?授業で言ってもダイジョブですか?」
と尋ねられたことがあります。
一般的には そのことば以上には わかりやすいことばはありません。
「だいじょうぶだと思います」
とこたえました。
なお、特に 発声発語嚥下領域では、
口蓋垂は、大事な器官です。
授業で話さないわけにはいかないのです。
身体の器官には、専門用語でしか名前のついていないものが多数あります。
そうすると、専門用語でしか覚えることはできません。
そうなってくると・・・専門職にとっては
専門用語のほうが使いやすいです。
特に外国語でのやりとりでは
専門用語のほうがわかりやすい場合が多くなってきます。
それを一般的な語にすることのほうが
外国語ではむずかしいことがあります。
日本語が堪能なA先生ですが、
女子大の音声学の授業で この 口蓋垂 について話すということでは、
ずいぶん気を使っておられました。
一般用語から専門用語へ、専門用語から一般語へ
そんなことをしながら
専門用語は身についていきます。
専門用語しかない器官の説明を
患者さんに 説明するときには
どうすればよいでしょうか・・・
言語聴覚学専攻 の 発声発語嚥下障害学 で 学べますよ~
お楽しみに~