チームアプローチ と 言語聴覚士 と 大学 と 医療現場 ・・・
| 固定リンク 投稿者: いくい
医療現場ではチームアプローチが大事です・・・と耳にしたことがある方がいらっしゃるかもしれません。
グループでの活動は苦手だなあと・・・躊躇している方もいらっしゃるかもしれません。
でもあまり心配する必要はありません。
今日はそんな話をつぶやこうと思います。
言語聴覚学総論 という 授業科目を 原田先生が担当しておられます。
先週の木曜日にこの授業での一部分を担当をしました。
6月24日の原田先生のブログでも紹介されました。
90分授業の
最初に原田先生の講義があり、
次に私が発声発語領域の患者さんのリハビリテーションの1例を紹介しました。
最後にこの患者例を通して、
言語聴覚学療法の基本的なことについて学べるように
原田先生が課題を学生さんに出して
学生さんがその課題に取り組みました。
まだ解剖学も終わっておらず、もちろん発声発語障害の詳細も学んでいない中、
患者さんとそのリハビリテーションを理解するのは難しいです。
この授業の目的となっている、言語聴覚療法というものの流れと、
今回の構音障害という題材において、
「これは」というポイントを学べるようにと
課題が出されていました。
原田先生からの課題に取り組むことで、学生さんの理解が確実に深まるようになっていました。
私は3月末まで大学病院で仕事をしていましたので、
医師だけではなく、
多職多様な専門職の人たちと
チームで医療をするのはあたりまえの日々でした。
チームアプローチというのは、医療現場では 必須です。
今回は、
大学の授業・教育でも
チームアプローチ・・・ということの
効果と重要性を
実感できた授業でした。
大学でも教員が一丸となって
取り組んでいることはわかっていました。
が、
「チームアプローチ」ということばでとらえてはいませんでした。
今になれば大学の現場を
この チームアプローチと
これまでとらえていなかったことのほうが
不思議なくらいです。
チームで取り組むことの長所は挙げればきりがありません。
ひとつは・・・
複数の人がかかわることによる相乗効果。
複数いれば
互いの専門性や得意とするところを発揮することで、
化学反応が起きて
1+1=2の効果だけではなくて、
1+1=5にも10にもなるような効果が出ます。
チームアプローチというときには、
それぞれには、必ず専門性や得意領域がありますので、
それを発揮できるようにすることが大事になります。
互いの 不足しているところを
補い合うことができ
何か問題があれば、
別の人が 助けることもできます。
例えば私は
この授業では、たびたび助けてもらいました。
原田先生は すぐに 助け船を出してくれました。
助けてもらってばかりの私は・・・本当に申し訳ないと思っています。
でも チームアプローチでは、こうして 互いに 助けやすい・助けてもらいやすい ということが 実はとても重要です。
助けてもらってばかりの 私が 言うのも図々しい話で・・・変ですが・・・
でも助けてもらってばかりの私だから説得力があるかも・・・と思っています。
こういう 助けやすい+助けてもらいやすい
これこそが、医療現場では患者さんの命を守ることにつながり、
大学では学生さんの命を守り、学習を保障することにつながります。
今 書いていて、この大学にこの4月に着任していらい、
いったいどれだけ多くの職種の多くの方々に
多くの他学科の先生方に
そして専攻の先生方に
助けていただいているか・・・も
あらためて確認しました。
当たり前のことですが・・・
生きているということは
生活するということは
全て
チームアプローチなのですね。
ひとりでは生きていけないということですね。
先ほどの 助け・助けられ・・・のそのもとは・・・
コミュニケーションです。
チームアプローチは
コミュニケーション無くしては
成り立ちません。
チームアプローチ・・・
大事です。必須です。
ということで
学生さんたち自身にも
さまざまな授業でグループでの取り組みをしていただいています。
今後はさらに増えていきます。
グループ作業が苦手と思う人も少なくありません。
ひとりでやったほうが楽と思うような課題もあるでしょう。
でも 怖がる必要は全くありません。
どうか嫌がらず、面倒くさがらず、取り組んでみてください。
チームアプローチやグループ活動というのは、
経験回数を重ねれば重ねるほど、
できるようになっていきます。
コミュニケーション力がついてきます。
こうして経験を重ねていくと
知らず知らずのうちに
チームアプローチが少しずつでもできるようになっていきます。
私自身の体験からも
そして 1年生の学生さんの
たった3か月のあいだの変化・成長を見ていても
自信をもっていえる
実感です。