実学主義 は 不易流行 だ!(…と思う)
| 固定リンク 投稿者: わたなべ
こんにちは
新年度が始まり、あっという間に3週目に突入しました。
そろそろ疲れが出てくる頃ですよね。
GWまで、あと一週間ちょっと!
気合を入れなおして頑張りましょう
さて、今日はお疲れついでに、少し硬い話をさせてください。
大事なことですので。
本学の教育の大きな柱は「実学主義」です。
本学ホームページ内「東京工科大学の特長」に、実学主義についての明解な説明が掲載されています。
本学は建学の理念に基づき、入学者受入の方針(アドミッションポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)、学位授与の方針(ディプロマポリシー)の3つのポリシーを定め、これらの方針に従って学生が学修すると得られる成果(ラーニングアウトカム)を6つ示しています。この教育の目的は、国際的な教養、豊かな人間性、高い倫理性と創造性を学修する“人間形成”と、実践的な専門知識と技術、コミュニケーション能力、論理的な思考能力、分析・評価能力、問題解決力を養う“能力形成(開発)”の2つに分けられます。しかし、本学の教育の究極の目的は、社会や技術の変化に柔軟に適応できる能力を身につけた人材の育成であり、これを実学主義の教育と考えています。
「人間形成」と「能力形成」の2つの柱を基に、「社会や技術の変化に柔軟に適応できる能力を身につけた人材の育成」すること。
これを「実学主義の教育」 と定義しています。
実学というと、「面倒くさい基礎的理論は疎かにして、実際に使える知識・技術を優先させる」とか「人間形成は二の次で、まずはスキル」とか「応用が利かなくても良いので、即戦力になればよい」とか、誤解される向きも多々あるかと思います(私だけ?)。
でも、本学での実学主義の基本として「人間形成」がきちんと謳われていること、これにはとても感動しました。
大学教育は、とかく知識偏重に陥りやすく(カリキュラムの構造的に)、特に医療職にとって重要な「人間力(人間を科学する力)」は、おざなりになりやすいからです。
そして、能力形成は当然のこととして、「変化に柔軟に適応」できる能力が、実学主義教育の究極的な目的と位置付けられている点も素晴らしいと思います。
先日、学長講話で、「基礎・原理原則の理解」も、実学主義教育の重要な一要素と知りました。
これはどういうことかというと、時代が変わっても変わらない原理原則、の理解を指すのだそうです。
私は「不易流行」ということばを座右の銘の一つにしています。
松尾芭蕉の俳諧における有名な理念ですね。
「不易」は「昔から将来にわたり、ずっと変わらない大切な本質」
「流行」は「新しい変化」
不易と流行は、背反するものではなく、相補的なものです。
どちらが欠けてもいけません。不易から流行が生まれ、流行から不易が生まれます。
本学の実学主義とは、まさに不易流行の理念を体現化しようというものであり、大変感銘を受けています。
日々の臨床でも「基礎・原理原則」と「臨機応変な判断力、対応力」が求められます。
「いつまでも変わらない大切にすべき基本的な本質(不易)」と「最新の知識・技術(流行)」を大切にできる言語聴覚士になりたいものですね。