大切なもの?
| 固定リンク 投稿者: わたなべ
こんにちは、お元気でお過ごしでしょうか。いよいよGWに突入ですね
昨日のブログで石津先生が、GW中のToDoリストの話をされていたので、私も考えてみました。
引っ越し後、まだ部屋の整理が十分でないので、お掃除や整理整頓がメインかな?
ところで、引っ越しする際に、前の職場や自宅にあったものを、たくさん断捨離してきました。
長年捨てられず大切にとっていたものも、終活シミュレーションのつもりで 思い切って捨てました。
でも、それでも捨てられなかったものの1つが、これでした。
ザ・昭和 ですね。
何かわかりますか?
そうです、カセットテープなのです。
先日、テレビの情報番組で知ったのですが、カセットテープが再ブームになっているのだそうですね。
アナログのため、デジタルでは再現できない生に近い音が収録されていて、雑音もあるけれど独特の味わいを好む人も少なくないようです。
「小さな音の魔術師たち」って怪しいタイトルですが、小学生のときの器楽演奏大会の録音テープなのです。
県内の大会で良い成績を収めたので、全国大会に出場できたのでした。
川端康成の「雪国」と逆で、雪深い田舎 から一転、冬なのに晴天の青空 が現れた瞬間、とてもビックリしたことを今でも鮮明に覚えています。
当時はまだ新幹線 もなかったので、急行電車でした。
ですので、駅弁を買って食べたり、みんなでトランプしたり、のんびり旅でした。
会場となった東京の九段会館に行く途中、大きな楽器を持って坂を登るのが大変でしたが、大人になってから再び現地に行ってみると、全然急な坂でなくて、いかに自分が小さかったかを思い知らされました。
当時、男子が女子に交じって器楽クラブに所属したりピアノを弾いたりするのは、田舎の人間にとっては、かなり勇気のいる?行動でした。
それでも、他人の目を気にせずに自分がやりたいと思うことを貫き、日々の厳しい練習で努力することを学び、また田舎から飛び出て新しい世界を知ることができたのは、その後に繋がる大きな経験でした。人生の礎といっても過言ではありません。
さて、皆さんにとって、大切にしたいものは、なんでしょうか?
言語聴覚士の行う訓練内容の一つに、会話訓練があります。
雑談では訓練が成り立ちませんが、不安や緊張で一杯の患者さんの気持ちを解きほぐすには、自由会話がとても大切です。
自由会話といっても、実は話しかけ方や聞き方など、緻密に検討・判断し、繊細に患者さんの心に寄り添いながら行っています。
信頼関係がある程度築けたら、患者さんが大切にしているものが何か、お聞きできると良いですよね。
逆に言うと、そう簡単に「大切なもの」は、聞き出せないかもしれませんよ。
もっと言うと、それは質問応答でわかるようなものではないと思うのですよ、私個人の価値観では。
相手(言語聴覚士)を意識して答えるというよりも、自然体で内なる感情が発露する。
それを、どうやって言語聴覚士は引き出すか。
ともあれ、患者さんが大切にしているもの(物でなくても良いです、信念や信条でもOK)が何かを理解できると、患者さんのQOL(Quality Of Life:生活の質、生命の質)を高めるために必要な方策が、自ずと見つけやすくなることでしょう。