香りの記憶
| 固定リンク 投稿者: いしず
先日、通勤時に、ふと何処からともなく、かすかに金木犀の香りがしました
甘いこの香りが漂ってくると「秋だぁ~」と感じるとともに、懐かしい昔の記憶が引き起こされます。
昔、私の実家の玄関横には、大きな金木犀の木があり、この時期になるとオレンジの小さい可愛い花が咲き、なんともいえない良い香りでいっぱいになりました。
そのため金木犀の香りをかぐと、一気に昔の木造の家や、近所の家々、庭や畑などが鮮明に思い起こされてきて、とてもとても幸せな気分になります
皆さんにも1つや2つ記憶にのこる香りがあるのでは?
特定の香りが、それに結びつく記憶や感情を呼び起こすという現象は、プルースト効果といわれています。
嗅覚からの情報は、鼻から嗅上皮、嗅細胞、嗅球、大脳辺縁系へと伝わっていきます。
記憶を司る海馬(かいば)は大脳辺縁系の領域の1つですし、大脳辺縁系は本能的な行動や感情にも関与します。香りは記憶や感情に直結する関係にあるわけですね~。
昔、お土産にいただいた八つ橋を、患者さんと一緒に食べたたことがあります。あまりご自身からお話をされない患者さんだったのですが
「あぁ~~、ニッキのにおい、これこれ懐かしい~」と家族との思い出の話や、ニッキ飴の話など、たくさんお話してくれたことがあります。
香りって、ほんと昔の記憶とつながりますね~。
香り(アロマ)を医療やリハビリテーションに応用することも行われています。調べてみるとなかなか興味深いと思いますよ。
今朝の研究室前の廊下はシナモンの香りでした。なんと香りのボン!は廊下にまで到達
そのうち私は、シナモンをかぐと原田先生を思い起こすようになると思います……