良寛和尚
| 固定リンク 投稿者: はらだ
小さい時に読んだ本で、どんな本が好きだったか、覚えていますか?
私は、小学生の時、はじめて学校の図書館で借りた「良寛さま」の本が大好きでした。とてもとても好きで、何度も借りて読んだのですが、毎回、読んでは泣いていました。
内容は、「良寛さまが住んでいる庵の縁側の地面から筍が顔を出したので、筍が大きく育つように縁側の板を外すと、
筍はすくすくと伸びて、ついには、天井にまで届くほどになりました。良寛さまは、もっと伸びられるようにと、次に、天井に竹が通れる穴をあけようと、ろうそくで天井の一部を焼こうとしたら、天井裏に火が移って、庵ごとすっかり焼けてしまいました。」というものでした。
筍が大きくなれるように、何とかしてあげようと思った和尚さんの行為が、家を焼いてしまうことになり、大事にしていた竹が焼けてしまったことと、和尚さんの家がなくなったことが悲しくて、これから和尚さんはどこで生活するのだろうと考えるだけで、泣けてきました。
今、思い出しても、当時のせつなさが甦り、小学生は小学生なりの思いを持って本を読んでいるのだなぁと感じます。