コミュニケーション障害について
| 固定リンク 投稿者: はらだ
言語聴覚士は、「ことば」のリハビリテーションをする職業だと思っている人は、多いと思います。もちろん、間違いではありませんが、言語聴覚障害学を学ぶときに、まず、学習することは、コミュニケーション障害について~なのです。
コミュニケーションには過程があり、その過程のどこの部分に問題が生じているかによって、その障害も異なります。言語の障害(Disorders of language)、話し言葉の障害(Disorders of speech)、聴こえの障害(Disorders of hearing)に分けられ、原因も、症状も異なります。
なので、言語聴覚士は(日本では)、Speech-Language-Hearing Therapists と言います。ST=Speech Therapists だけではないのです。
コミュニケーション障害の学修は、「言語聴覚障害学総論」、「言語発達障害学」、「失語症学」、「発声発語障害学」、「吃音学」、「聴覚障害学」など、さまざまな科目で、原因、症状、評価法(検査法)、障害メカニズム、訓練法、心理的支援までを時間をかけて積み重ねます。
「ことば」は、コミュニケーションの一部ですが、すべてではありません。しかし、その一部にでも困難なことが起こると、コミュニケーション全体が困難になることも少なくありません。
奥深い学問ですよ。